ナムコ 『ボスコニアン』 の修理 x2

『ボスコニアン』の故障基板を2枚預かりました。見た限り部品の欠損もないので通電してみましょう。

『ボスコニアン』でよく聞く立ち上りが怪しいという症状もなく、一発で立ち上がりました。

音楽が出ない、自機やスパイシップの色が変、ショットとレーダーが出ないといった問題があります。

ちょっと面倒そうな予感を感じたので、もう1枚の『ボスコニアン』を立ち上げるとROMチェックまで行ってまた再起動しています。

Z80の接触不良が疑われるので、3つあるソケットを全交換します。

一発で起動しました。多少の衝撃を与えたり、しばらく付けっぱなしにしていても問題はなさそうです。グラフィックも問題なく出ているので、こちらの基板はこれで修理完了でしょう。

音の出ない方の基板ですが、直接音声を出しているLM324を交換しても変化はありませんでした。手詰まりを感じたので、PROMから疑ってみることにします。

1Cの74LS174(9)のCLOCKがHIGH固定です。こりゃおかしいだろと回路図を追いかけていくと5CのPROMに行き着きました。

外すとサビだらけだったので、ヤスリがけをして元に戻したところ音声が復活しました。カスタムだらけの基板なので直せて嬉しいです。

次は下ボードを見ていきます。

5Aの(5)(6)(9)(11)が浮いていました。左から7Dの(5)(2)(10)(7)に繋がっていたのでパターンを繋ぎます。またその7Dの74LS174(3)(4)が浮いていたので、4Bの74LS365の(3)(5)に繋ぎました。一つのICを中心にパターンが複数切れているのは『チャンピオンベースボール パート2』の時と同じ故障です。

キャラの色、ショット、レーダーが復活しましたが、画面右に縦線が出ています。5A(6)をジャンパさせた際にショットと縦線が同時に出たので、その信号を回路図から追いかけます。4B(3)から7D(3)だけでなく、3BのHM2511(7)(15)にも行っています。この出力に問題があれば縦線が出るというのも納得がいきます。

読みは当たっており、該当SRAMは死んでいました。手元に動作品から取り外した同等のSRAMがあったので取り付けてみます。

動作チェックをしましたが、リセットなどの問題もなかったのでこれで修理完了とします。

【作業内容】
1枚目
・Z80ソケット交換x3
2枚目
・PROM(BOS1-2)の脚磨き
・パターン修復
・HM2511交換