『ラリーX』の基板です。『NEWラリーX』も大分珍しい基板にはなりましたが、国内純正での初代『ラリーX』は更に珍しいのではないかと思います。
9Jと9KのICが刺さってないのが気になって回路図を見ると、2147が挿してあるとありました。この時点で手元になかったので発注します。
後日届いたので挿しました。これで部品は揃ったので立ち上げてみましょう。
映像は出ていますが立ち上がっていません。起動に関することなので、Z80のCLOCKとWAIT、RESET信号をチェックするもOK、ROMも異常なしでした。
回路図を元に見ていくと、2DのNVC285の出力の波形が変です。カスタム不良の可能性が急浮上しますが、手元の『NEWラリーX』のコピー基板に挿してみます。
波形も正常に出ていて動作しているので、カスタムは無罪です。よかった。そうなるとカスタムの出力の先で変な信号が出ていて、引っ張られているのが原因になるはずです。回路図片手に調べてみましょう。
カスタムの出力先にある5Eの74LS245(19)のOEが浮いています。これがカスタムの出力も引っ張っているのでしょう。
追いかけると5Aの74LS139(5)に辿り着きました。入力部分は来ているのに、DATA OUTPUT部分の(4)~(7)と(9)~(12)が全部浮いていました。故障しているのは明らかなのでチェックすることもなく交換します。出力の先が信号を引っ張っているとなると、COIN2が入りっぱなしだった『パロディウスだ!』の修理を思い出します。
これで直るといいなという期待を込めてスイッチオン。
ROMチェックも始まり起動しましたが、左半分が緑一色です。ビデオ関連は上ボードのはずなので調べていきましょう。
ソケット化もされているしSRAMでもチェックするかと思ったら脚が1本曲がっていました。ペンチで戻してあげます。
映像が出ました。本当にこれだけで済んで良かったです。
5面まで遊びましたが問題無かったのでこれで修理完了とします。『NEWラリーX』に慣れると難易度の高さに驚きます。
【作業内容】
・2147×2 追加
・74LS139交換
・2147の脚修復