コナミ 『パロディウスだ! ~神話からお笑いへ~ 』の修理

海外から相場よりちょっとだけ安く『パロディウスだ!』を取り寄せました。関西の若者のセンスが炸裂しているこのゲームは海外で受け入れられたのでしょうか。

筐体に入れた所、ゲームは動作していますが、画面上にゴミが出てしまいます。再起動してもまた発生したので、基板に何らかの不良があると判断しました。

基板に衝撃を与えるとキャラ化けが発生します。MASKROMからEPROM+ソケット化されているところを押すと確実に発生するので、ここの接触不良でしょう。

コネクタがちゃんと付いていませんでした。これを維持する必要もないので、手元の新品ソケットと交換します。

ついでにEPROMも焼き直しました。押しても画面が化けなくなったので解決でしょう・・・と思ったら、横の交換されているSRAMを押すとキャラ化けが発生。こちらも交換していきます。

これで大丈夫かと各所を押して見ると、SRAMの頭の方を押すとまだキャラ化けが起きます。

手元の6264に交換するとキャラ化けは無くなりました。手元のは150nsと速度が遅いので、100nsの6264を発注しました。SRAMを交換したのでここの修理対応は完了でしょう。

サウンドテストで軍艦マーチでも聴こうとテストモードに入ったところ、COIN 2が入りっぱなしでした。動作品と描いてありましたが、eBayなのでこういうものでしょう。

COIN 2のコネクタの信号を見ると浮いています。

隣の2P STARTは押さないとHIGHで押すとLOWになります。見比べると分かりやすいですね。

RN4のKonami 005273というカスタムに辿り着きました。(7)がC22の74LS253(11)に行き、(8)がJAMMAの2P COINに行きます。74LS253へは導通している、(11)はINPUTであるという2点からこのカスタムが壊れていると判断しました。

ドナーとなるジャンク基板を入手したのでカスタムを取り外します。

交換するも症状は変わらず。こうなると受手側の74LS253のIC内部でパターンが切れているという可能性が浮上します。74LS253の方が圧倒的に安いのでカスタム取り用基板を入手する前にこの可能性を考えるべきでした。

これで完治したはずです。今回学んだことはeBayの動作品は信じてはいけない、コナミのI/O不良はカスタムを疑う前にその先のICをチェックするの2点です。それなりに高い勉強代でしたが、カスタムの予備も手に入った上に理解が深まったのでヨシでしょう。

【作業内容】
・ICソケット交換
・SRAM交換
・プログラムROM焼き直し
・74LS253交換