任天堂 『ポパイ』(2枚基板版) の修理

起動しない『ポパイ』の基板を預かりました。2枚基板版です。

任天堂ハーネスは手元になかったので、配線図を元に取り急ぎ作成しました。絵が出れば良いので反転回路も無し、作ってから気付きましたが音声アンプも無いです。

この画面で止まります。

以前直した『沙羅曼蛇』は片側ソケットが原因で起動しませんでした。片側ソケットを放置しても良いことはないので、こちらを交換しましょう。

プログラムROMx4とZ80を交換しましたが動きませんでした。起動しない可能性の一つである7HのSRAMを外して見てみましょう。

チェック機に掛けるとBADと出たので故障でしょう。ハンダが結構残っていて取り外すのに苦労しました。

交換してもまだ起動はしません。次はプログラムROMが生きているか調べてみます。

7AのROMを吸い出そうとすると11ピンのエラーが出ました。2764の11はDATA OUTPUTの1でした。

該当プログラムを別のEPROMに焼き直します。

少し画面が変わりましたので前進しているはずです。EPROMの信号をオシロで見てみましょう。

2764(5)の波形が浮いていました。回路図を見るとSRAM(3)に行くはずですが、テスターで調べると導通していませんでした。

パターンを繋いで見た上で立ち上げます。これで多分直るはずですが果たして。

立ち上がりました。ハーネスに音声アンプを追加して音声の出力も確認しました。1周クリアまで遊び、しばらく放置しても動作していたので、これで修理完了でしょう。

【作業内容】
・ICソケット交換
・SRAM交換
・プログラムROM焼き直し
・パターン修復