タイトー 『スペースインベーダー パートII』の修理 (5枚目)

多分約1年ぶりの『スペースインベーダー』関連基板修理日記です。今回は2枚基板なのでちょっと珍しいと思います。

立ち上げると真っ赤な画面で大音量のSEが流れたまま止まります。過去に見た基板でも似たようなことがあったので、そこを参考にRESETの波形を見てみましょう。

この基板のRESETはLOW(8080のRESETはLOWで動作、自分でも忘れるから書いておこう)なので問題なさそうです。

8080(22)(15)にCLKが来ているので、そこをオシロで見てみましたが何も来ていません。これが立ち上がらない原因でしょう。

8080←6Cの75365←6Dの74LS00と10Dの7474←11Dの7442と来てるので追いかけると、11Dの7442の出力が怪しいんじゃないかと思います。

入力はそれらしい波形が来ていました。

ということで交換しましたが変化はありませんでした。そうなるとその一つ手前にある11Eの74160が疑わしいです。

一つだけ出力がおかしいように見えます。

在庫はなかったので、丁寧に取り外した上でICチェックにかけたところ、予想通りエラーが出ました。とりあえず74LS160を注文して本日はお開き。

74LS160が届いたので取り付けました。

無事に立ち上がるようになりましたが、サウンド周りがメチャメチャにダメです。

毎度おなじみチェックROM(これ2枚基板でも動くんですね)で確かめたところ
・UFO HITが鳴りっぱなし(これはゲーム中問題なかった)
・ショット = TRIGGER SOUND、インベーダー死亡 = TARGET HIT、自機死亡 = FLASH が鳴らない
といった症状です。これらに該当するLM3900を交換していきます。

あとこのデカいコンデンサがグラグラしてるので交換しておきます。

コンデンサを交換しました。同じ25V1000μFなのにこんなに小さくなっていて技術革新を感じます。

交換すべきアンプを回路図で調べるとIC25,26,27,29,30が該当します。どうせIC28のアンプも壊れるでしょうから交換しておきました。

一通り遊んでみて問題がなさそうなのでこれで修理完了とします。2枚基板の方がコンパクトで扱いやすいですね。

【作業内容】
・7442交換(不要だった)
・74160交換
・コンデンサ交換
・LM3900全交換

データイースト 『ファイティングファンタジー』の修理

『ファイティングファンタジー』が遊びたくなったので立ち上げたところ、音が全く出ませんでした。暫くボリュームを回したりしていると急に音量が復活、ひとまず遊べたからいい気もしますが対処することにしました。

これがその基板です。835-7023とセガの管理型番らしきシールが貼られています。音声出力関連、時間が経つと復活する・・・という点から、流石にこれはコンデンサだと思われます。

アンプ付近なのでこの辺です。

試しに一番デカいC11を外してみたところ、液漏れの跡らしきものがありました。清掃して新品のコンデンサを取り付けます。

ついでに周辺のコンデンサを何個か外してみましたが、特に液漏れの跡はなかったので全部は交換しませんでした。

一通り遊んで問題が無かったのでこれで修理完了とします。

【作業内容】
・コンデンサ交換

あまりにもさっぱりしているので以下クリアメモ。

【基本情報】
・基本は大ジャンプからの斜め突きで間合いを空けつつ攻める。
・大ジャンプからの下突き(斧)が極端に強い。
・斧とハルバードを買ったら残りの金は薬(ライフが1増える)に全投入。

【攻略】
・ラミア
まず最初に一発入る。大ジャンプからの斜め突きで一発、着地に一発を繰り返す。斜め下に剣を出したら突っ込んでくるので、大ジャンプ下突き当てを狙う。
・ガーゴイル(使用武器:斧)
開始前に斧を買う。試合が始まったら右上とジャンプを押しっぱなしにして最速で斜め大ジャンプをし、そのまま下突き(レバーをしっかり入れないと出ないから注意)。これを3回繰り返すとノーダメージで瞬殺できる。
・リザードマン(使用武器:ハルバードか斧)
可能ならハルバードを買う、買えなかったら斧。ハルバードなら大ジャンプ斜め突きと着地の一発(ラミアと同じ)でチクチク、斧なら大ジャンプ下突きも交えて勝負に出る。
・魔法使い(使用武器:斧)
斧の大ジャンプ下突きを4回繰り返すと死ぬので瞬殺を狙う。下手に時間を取ると魔法の数々に翻弄されるから注意。
・サソリ男(使用武器:ハルバード)
ハルバードで大ジャンプ斜めと着地の一発を繰り返す。右端に追い詰めたら間合い(柱の1キャラ右くらい?)を見た上で、立ち攻撃を連続。ハルバードを出した瞬間に粘着攻撃に当たると凄い勢いで死ぬ。
・ドラゴン(使用武器:ハルバード)
開始時に右上とジャンプを押しっぱなしにする。羽ばたいたらレバーを右に入れっぱなしにしながらジャンプ斬りを繰り返すと死ぬ。炎を吐いたらなんとか密着して羽ばたきを誘発してから、右に入れっぱなしのジャンプ斬り。
・アサシン(使用武器:斧)
突っ込んできたら大ジャンプ下突き、立ってるときと二段重ねになってる時は大ジャンプ斜め突きを入れる。一番強いキャラなので斧の下突き(6減る)を積極的に狙っていきたい。
・巨人(使用武器:ハルバード)
大ジャンプ斜め突きで頭と膝の2発を狙っていく。これを上手く繰り返すとヨーヨーにも当たらず大ダメージが入る。蒙古覇極道の構えをしたら斜め後ろに大ジャンプしながら斜め突きを当てつつ避ける。開幕早々蒙古覇極道の構えをする場合があるが、この場合は左上大ジャンプを先行して入れておくこと。

NES→FC変換アダプタ「茶猫式正面型紅白機変換機一號」

こちらは国内FC本体でNESソフトを遊ぶために使う変換アダプタです。

よく見る変換アダプタと異なるのは、カートリッジのラベルが正面を向くという点です。また中古のレスロックを同封しているので、写真のように左右に取り付ければ取り外しが便利になります。

【販売について】
イベント会場での直売以外では以下で取り扱って頂いております。
家電のケンちゃん (秋葉原)
ひげねこ堂 (名古屋)

【ご注意ください】
『Changeable Guardian ESTIQUE』を使い、赤白FC、NEWFC、TwinFCにて起動確認を行っていますが、他のタイトルや機種では行っていません。おそらく動くと思いますが、動かないタイトルもあるかと思います。あらかじめご了承の上でご使用ください。

1点1点起動確認を行っていますが、手作りのプロダクトなので何かあるかと思います。その場合はこちらの問い合わせフォームからご連絡ください。

ナムコ 『ディグダグ』の修理

ディップスイッチA-8が固定しているという『ディグダグ』の基板を預かりました。

確かにDIPA-8が固定されているので、ディグダグの残機が1か2人にしかなりません。

該当箇所の信号はどこから出てるかというと、6Dの53XX(29)から出ているようです。

ここがDIPスイッチを動かしてもLOW固定になっています。このカスタムがダメなのはほぼ確定ですが、単に接触不良という可能性を信じて脚を磨いてみます。

脚を磨いてもソケットを交換してもダメでした。前に直した『ボスコニアン』は脚を磨いたらなんとかなりましたが、今回はそうも簡単にいかなさそうです。

別の基板から動作検証の為にカスタムを拝借してみます。これでDIPが正常に反応してしまったら、53XXが死んでいるという結論になってしまいます。

ディグダグの数が変わったので、53XXが死んでいるということで確定でしょう。eBayに動作品とあるカスタムが出ていたので、それを移植したらきっと修理完了のはず。DIPスイッチが反応しなかったらカスタムを疑ってみてください・・・というお話でした。

【作業内容】
・53XXの脚磨き(無駄だった)
・ソケット交換
・カスタム発注

サン電子 『ルート16』の修理

起動しない『ルート16』の基板です。基板に「SUN ELECTRONICS CORPORATION」とあるので、純正だと思いますがサブボードが手作りなのが謎です。

付属のハーネスで立ち上げてみましたが、確かに起動しません。こういう時はZ80(24)のWAITや(26)のRESETをまず見ていきます。

CPUBのZ80(24)がLow、つまりWAIT信号が来ていないのが怪しいです。

回路図を見るとWAIT信号はIC16の74LS10(8)から来ています。入力信号は見た感じ大丈夫そうなので、とりあえずここを交換して様子を見ます。

立ち上がっていそうな画面が出てきました。

このサブボードを触っていると画面に変化が出る=起動するのではないか・・・という判断をしたのでZ80の白ソケット共々交換しておきます。

基板を立てると絵が出てきました。まだどこかの接触が悪いと思われます。

白ソケットは片側ソケット並に疑うべき対象だと思うので、ここは腹を決めて全部交換します。

一通りソケットを交換したので、これでようやくIC不良を疑うフェーズに来ました。

安定して立ち上がるようになりましたが、画面が化けています。

この画面の崩れ方はアドレスが間違ってるのかな・・・と思い、DRAMのアドレス信号を調べてみるとA6の信号がおかしいです。回路図で調べるとIC5の74LS153(7)から来ているので、取り外して交換します。

画面崩れは解消しました。起動も安定し、ゲームも普通に遊べたのでこれで修理完了とします。

【作業内容】
・74LS10交換
・ソケット交換多数
・74LS153交換

第2回『超翼戦騎エスティーク』スコアアタック in 秋葉原Hey結果発表

2/19から2/25まで秋葉原Heyさまへ開催された『超翼戦騎エスティーク』フィールドテストへご参加頂きましてありがとうございました。その中でもスコアアタックにご参加された皆様、物販で購入頂いた皆様へは厚くお礼申し上げます。それとDEMO VERSIONのバグの報告と検証をしてくれたNYOさんありがとうございます。

ご参加頂いた皆様のスコアをここに表彰致します。ソフトを持って無くてもそこそこ稼いだクリア者が続出するあたり、流石はHey民といったところでしょうか。抜けやミスがある場合はご連絡ください。

順位スコアお名前
1位2,790,160ベルガー さん
2位2,124,810NYO@KOF また大会とか色々やりたい所 さん
3位2,081,020MDBBSの残党 さん
4位1,832,680やすお さん
5位1,804,990きょーじゅ さん
6位1,724,660DumBo@レゲ活 さん
7位1,617,590ささ木 さん
8位1,541,650daisuke kobayashi さん
9位1,377,830ムゥニィ さん
10位1,375,200zen_nif さん
11位1,368,060MIN@秋葉原HEY初心者勢 さん
12位1,284,680MeiKazuki さん
13位1,260,700Ucchii さん
14位1,185,970でらさん さん
15位834,410amane さん
16位831,140行事用之助太郎 さん
17位593,950Brachy @AX, ANYC さん
18位586,130サイレンライダー さん

2/22(土)の14:00から16:00はサウンドトラックの1週間先行販売に加え、コンポーザー陣+広野さんによるサイン会も行われました。

コンポーザー陣のサインは2Fタイムカード横のポスターに入っていますので、お立ち寄りの際には是非ご覧ください。それと細江慎治氏と佐宗綾子氏には、追加で他の筐体やインストパネルなどにもサインを書いて頂きました。こちらもお時間があれば探してみてください。

グッズの物販は継続しておりますので、秋葉原へお立ち寄りの際にはどうぞ。

第1回『超翼戦騎エスティーク』スコアアタック結果発表

この度は第1回『超翼戦騎エスティーク』スコアアタックにご参加頂きましてありがとうございました。特にGOD OF GAMEをクリアした皆様へは厚くお礼申し上げます。ここにGOD OF GAMEをクリアしたFAR OUT PLAYERSを(会社のサーバーがある限り)表彰致します。

お名前スコアプレイ環境(上位のみ)
1位btm さん3,370,760NEWFC + 標準パッド
2位まくちゃん さん3,006,580レトロフリーク + 標準コントローラ
3位masuo さん2,931,800RGB2C02N内蔵NEWFC + 標準パッド
4位ベルガー さん2,893,100IPS 8ビットポケットHD V2
5位丸吾 さん2,799,530
6位るーいち さん2,476,740
7位朝霧きいね M$XtubeR さん2,395,930
参考駒林さん2,970,210RGB改造NEWFC + エクセリーナ2

上位3名の方へは「秘密のグラフィックTシャツ」と「貰って多分嬉しいエスティーク非売品グッズ集」、1位のbtmさんへは「サンプルROM(松)」を追加でお贈り致しました。

そして抽選参加賞枠としてるーいちさん(2,476,740点)、Men Gunnersさん(2,381,830点)、あKAGIKEN@Mr.DRILLERアンバサダーさん(1,246,050点)、それと惜しかったベルガーさん(2,893,100点)へ「貰って多分嬉しいエスティーク非売品グッズ集」をお贈りさせて頂きました。

また参加頂いた皆様へ参加賞をご用意致しました。※主要部分はモザイクで隠しています。

ご自身の参加ツイートのURLをご記入頂いた上で、弊社フォームからご連絡ください。折り返し参加賞のネットプリント用ユーザー番号をお伝え致します。書き忘れてましたが上位入賞と抽選の皆様へは印刷して同梱しています。

ナムコ 『タンクフォース』の修理

SEは鳴るけどBGMが鳴らない『タンクフォース』を預かりました。調べるとSEはVOICE ROMから、BGMはSOUND ROMから出ているようです。

確かにYM3012から音が出ていません。ボードを入れ替えると下ボードに問題があることが判明したので、以前直した『パックマニア』の時に入手した回路図を元に見ていきます。

YM2151(18)に信号が来ていないのが原因と見られます。

YM2151 ← U2の6264 ← P2のCUS121(カスタム)と繋がっているので、YM2151、6264を外してチェックするも異常は無かったので、CUS121の不良でほぼ間違いないです。

CUS121を『ファイナルラップ』から移植します。

ちゃんとBGMが鳴るようになりましたので、これで修理完了とします。カスタム以外であってくれ・・・と思い、色々とパーツを外したり交換したりしましたがやっぱりカスタムでしたというオチ。

【作業内容】
・CUS121交換

ファミコンタイマー基板の修理

ファミコンに接続することでゲームセンターでのファミコン稼働を可能にしたタイマー基板です。奥のコネクタはそのままファミコンに繋がっています。

独自規格に繋がっているハーネスがあったので、それを元に調べたところ配線図は上記の模様です。2P側は不明なのと、一応使用は自己責任でお願いします。

最初は絵が出ていたのですが、急に絵が出なくなったので調べていきます。

ここのXTALの信号が全く出ていないのはおかしいです。この周囲を調べていきましょう。

uPC1352C(1)は電源入力とありますが、ここに電源が来ていないのはおかしいです。データシートを斜め読みするとNTSCの映像をRGBに出力しているICのようです。

TR14の2SC2603(B)が12VでなくGNDに落ちています。

12VのラインとどこかのGNDが短絡しているはずです。テスターで導通を調べてみると赤い丸の部分が短絡していました。

赤い丸で囲んだ部分はC13の16V470μFでした。テスターで当たると導通しています。

交換するとショートしなくなりましたが、TR14は死んでいたので、2SC2603を発注して一旦お開きです。

届いたのでTR14に2SC2603を取り付けます。

絵が出ました。

コインを押したら音が出てボタンが効いたので多分問題なく動いています。よってこれで修理完了とします。難あり品100円の『サッカー』が色々とチェックに便利でした。

【作業内容】
・JAMMA変換ハーネス作成
・コンデンサ交換
・2SC2603交換