タイトーブラジル GALACTICAの修理

物珍しさから『GALACTICA』と書かれている基板がブラジルから出ていたので落札しました。基板には「PV」と書かれたシールがあるので、過去に直した『スペースインベーダー パートII』と同じものです。長旅をしてきただけあって非常に汚いです。早速基板を見ていきましょう。

CPUの8080が取られています。CPU近くのタンタルはショートしていませんでした。

下のROMボードです。2716が7個使われていて、これは『パートII』から2個増えています。

ROMの脚はボロボロでした。一通り見たので基板を洗浄します。

綺麗になりました。CPUを付けてテストROMを挿して通電したところ、見事に立ち上がりませんでした。先ほどのタンタルがダメになった可能性が高いです。

現状をまとめると
・CPU横のタンタルのショートを確認
・ROMの脚がボロボロなので補修
・ICソケットに脚が残っているので全交換
といった作業がまず必要です。

CPU横のタンタルが短絡していたので交換しました。過去にこれで何とかなった事例は『ギャラクシーウォーズ』(ROMC)がありました。このタイプの基板の定番故障の一つだそうで。

ROM脚を片っ端から補修します。結構バキバキでしたが、まだハンダが付くレベルだったので不幸中の幸いでしょうか。ROMは読めましたがいくつかベリファイがコケていました。

ソケットは脚が残留しているだけでなく、ROM6に該当する部分のソケットが逆に付いているのが気になるので、全部交換していきます。

新品に交換しました。これで接触不良が起きることもないでしょう。

通電すると画面が真っ赤に出てテストROMも途中で再起動しています。

真っ赤→色→カラーROMを見てみようと思い、外したところ脚が根元からもげました。

同じタイプのPROMがあったので焼き直しました。

別のボードと組み替えた結果、どうやら上ボードのみに原因がありそうです。ソケット化されているシフターICも見てみるかと思ったら脚がもげてしまいました。これはもうどうにもならないので、他の故障の可能性を調べていきます。

チェックROMを使うと「RAM = OK」と出たあとに再起動し、この先のROMチェックまで行きません。

ついでに青と緑が全く出ていません。カラー出力の回路に使われているICはIC16(7432)、IC20(7404)、IC21(7416)、IC23(7400)の模様です。今回はICが黒塗りされている基板でしたが、黒塗りのない基板もあるのでそっちを見た方が確実です。ICを見る限り問題なさそうなので、初期化がされてないとかそういった問題に見えます。よってここはスルー。

リセットに関係するIC8の74161が変な気がしたので、外してチェックしたところエラーが出ていました。ただ何も解決に至りません。

放置していたら”RAM”の表示が壊れていました。ボードを入れ替えてみると下ボードに原因があることが判明しました。

真っ赤な画面を見続けるのも目に悪いので白黒出力に切り替えて様子を見ていたら、次は立ち上がらなくなりました。

8080(23)のREADY信号が何も出ていません。IC38の7474(5)からCPUへと繋がっています。

74LS74を被せたところ立ち上がりました。ちなみに画面が正常ですが、これは別の下ボードを使っているためです。

交換したところちゃんと立ち上がりました。次はテキストが化けている問題に着手します。

・下ボードに原因がある
・データがおかしいように見える
の2点から回路図を見ていきます。

EPROMから出たデータ信号はそのままCPUボードに行っています。DRAMの出力が7404を通って、(2-9)(2-10)(2-11)(2-L)(2-M)(2-K)(2-N)(2-12)からIC29/30の74166、そこからIC20の74157へと行っています。

以前直した『タイムパイロット』(C)の時みたいにICを外してみないと分からないこともあるはずなので、この3つを片っ端から外して行きます。

予想は的中、IC20の74157を交換したところ直りました。回路図を見るとシフターICからリセット信号が出ている、動作品のシフターICを使って検証しようにも今手元にないので、シフターICのリプロを注文しつて今日はここで切り上げます。

シフターのリプロが届いたので取り付けるも、特に変わらずにRAM=OKと出たあとにリセットします。つまりシフターより手前のICがおかしいということになります。

交換したIC8の74161(15)が上下に動いているので、この手前の信号を疑っていきましょう。回路図を見るとIC13の7442が一つ手前のICでした。

(4)(6)(7)の信号が浮いています。7442は手元にないということもあり、丁寧に取り外してICチェックに掛けてみました。

やっぱり・・・という壊れ具合です。74LS42を注文したのでこの日はお開き。『インベーダー』用のICは他で使わないものが多いのでこういうところで時間が取られます。

74LS42が手に入ったので取り付けます。

一通りのチェックが通るようになりました。ただINV-H,EXTRA,UFO-Hの音が出ていません。

該当するLM3900交換してみましたが特に変化はありませんでした。そもそもそういう改造がされているというのが正解かもしれません。

テストROMから元のプログラムROMへと差し替えたところ正常に立ち上がりました。ICの注文もそうですが、そもそも結構な重傷だったので、ここまで来るのに時間が掛かりました。

3面クリアまで遊んで問題がなかったのでこれで修理完了とします。もの凄い処理落ちするため難易度は低いです。言い忘れていましたがゲーム内容は完全に『ギャラクシアン』です。

簡単なプレイ動画

もう少し細かい話をすると『インベーダー』基板で動く『ギャラクシアン』が『スペーシアン』という名前で存在しているので、それのグラフィック差し替え版と言うべきでしょうか。謎の多いタイトーブラジルらしい1枚です。

約半年後に立ち上げるとまた起動しませんでした。

7/8/G/HのDRAMにエラーが出ました。全く同じエラーを見たことあるぞ・・・と思ったら、3枚目の『スペースインベーダーパートII』でした。こういう時に修理日記のありがたみがありますね。

予想通りIC40の7404が死んでいました。

交換したらまた立ち上がりました。珍しい基板だとは思うので、また直って良かったです。

【作業内容】
・基板洗浄
・8080取付
・シフターのリプロ取付
・EPROMの脚補修
・ICソケット交換
・中央ボードのCPU近くのタンタルコンデンサ(16V22μF → 25V22μF)交換
・カラーROM焼き直し
・74161交換
・7474交換
・74157交換
・7442交換
・7404交換