任天堂 『VSホーガンズアレイ』と『VSダックハント』の整備

任天堂のVS基板に光線銃を繋いで遊んでみたいと思い、『VSホーガンズアレイ』を入手しました。こちらは元から『VSホーガンズアレイ』だったので対応済みでしたが、36pinコネクタ近くにある大量のコンデンサの内、C56,C61,C71,C78を取り外さないとちゃんと動かない模様です。(マニュアルによるとこれによる他のタイトルへの影響はないとのこと)

立ち上がりましたがノイズのような音が流れっぱなしになっています。気になるので追いかけてみます。

逆側のオペアンプが交換されているので『VSホーガンズアレイ』側のオペアンプもかと思いきや、こちらは無罪のようです。

CPUである2A03の(1)(2)が音声出力なのでここにプローブを当ててみるとノイズ音が出っぱなしでした。つまりCPUからの出力の時点で変です。

ジャンクのファミコンから取り外したCPU(動作確認済み)にしても症状が同じですので、プログラムROMなどの上流に原因があるはずです。

オシロで見てみるとデータ部分の出力が変だったので、片側ソケットを全て交換してみます。ソケット交換だけで直った前例もあるのでなんとかなるかと思いましたがどうにも変わりませんでした。

ギャングだけでなくダックも撃ちたいと思ったので『VSダックハント』のROMだけを購入しました。PPUは以前買った2C03があったので流用します。

こちらもソケットを交換した上でスイッチオン。同じくCPUからノイズが出ているので、おそらくガンを繋がないと出るとかそういう仕様じゃないかと思います。ガン待ち。

ガンが届きましたので、これを改造して接続していきます。

配線をまとめるとこちらです。

HIT部分にあるトランジスタを除去してジャンパさせる、1P LEFT(3)に該当するALMはGNDに落とさないとノイズ音が出っぱなしになるというところに注意してください。あくまでも自己責任でどうぞ。ALM端子は銃が接続されているかどうかという所に使われているのでしょう。

バッチリ動きました。『VSダックハント』は鴨撃ちとクレー射撃以外にボーナス面が収録されています。犬とダックが飛び交うので、ダックだけを撃っていきます。犬を撃つと終了。

犬を撃つと大ケガをした上で「俺じゃなくて鴨を撃て(意訳)」と怒るのが味わい深いです。これはファミコン版にないので、VS基板にガンを繋げないと体験できません。

銃社会のアメリカで『ダックハント』はバンドルで出たのもあり大ヒット、プレイヤーを嘲笑する犬へのヘイトが非常に高いと聞いています。そんな方々もこの『VSダックハント』は満足するのではないでしょうか。

『VSホーガンズアレイ』もこの配線を使って動きました。ガンシュー2in1でもいいのですが、なんとなく別途買った『VSエキサイトバイク』との2in1にしています。缶撃ちで曲が鳴るのと2周するとブレイクデモが出るのがファミコン版との違いでしょうか。

14インチのモニターでチェックすると判定が厳しすぎるので、29インチのエクセリーナIIに入れてみると快適でした。2周目の缶撃ちが終わると寸劇が見られます。『ダックハント』も同様にVS独自の寸劇が見られるのでちょっとお得な感じがしますね。

【作業内容】
・ICソケット交換
・北米版光線銃を改造して接続